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サモンナイト4より。
ライ×アルバ。


「それなら、ひとつだけあるんだけど・・・」

どこか遠慮がちに、彼はおずおずと口を開く。
ちらちらと窺うような視線を向けながら、ふっと息をついた。

「な、なに!?」

嬉しくて、つい勢い込んで聞いてしまう。
滅多に会えなくて、それでもいつでも待っていてくれる彼。
自分にあげられるものならなんだっていい、何か形として渡したかった。

「みらい」
「え?」

聞き逃したわけではい。
たった3文字の言葉を、聞き間違えるはずもない。
驚いて見開いた瞳は、真剣な彼の視線とかちあった。

「アルバの未来が欲しい」

かっと、全身に血が巡る。熱が、集まる。
それは、それではまるで。

「なんか、プロポーズみたいで恥ずかしいんだけどさ」
「ライ・・・っ」

照れたように頬をかきながら、小さく笑う。
どきりと、胸がひとつ高鳴った。

「アルバの帰る場所であり続けるために、オレは未来がほしいんだ」
「みらい・・・」
「形っていうなら、アルバが傍にいてくれるのが一番の“かたち”だから」

オレはわがままだからなと、複雑な表情で彼は言う。
訳もなく涙が出そうで、嗚呼。そういうのは、わがままとはいはないだろうに。

「ライっ・・・!」

握り返した手は、ほんのりと熱かった。
 

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