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おお振りより。
三橋←水谷。
三橋←水谷。
昔から極端に関心の薄いこどもだった。
他人からどう思われていたかなんて知らないが、少なくとも自分はそう自覚している。自分以外はどうでもいい、なんて言うとナルシストみたいだが事実そうなのだから仕方がない。
その最たる例を挙げれば、全ての他人の顔が同じに見えるということだろうか。
他人の顔を見分けるなどということに脳が労力を使いたがらなかったからかどうかは知らないが、オレには誰も彼もが同じ人間に見えた。
別段それで困ったこともなかったし、これからもそうやって生きていくのだと思っていた。
だけど、
「水谷、君っ」
高めの声に名前を呼ばれて、くるりと体の向きを変える。
それは初めて出逢った、ヒトの形をした人間。
最初に出逢ったときの衝撃は、とても言葉では言い表せそうにない。
ついに気でも狂ったのかと思ったが、相変わらず彼以外の人間は同じ顔だった。
「どったの、三橋」
「あ、うん。あっちで、みんなが」
「そっか。わざわざ呼びにきてくれたんだ。ありがとー!」
「う、ううん!あの、一緒に・・・その・・・」
「なに言ってるの、当然当然!ほら、一緒に行こっ」
へらりと笑って手を差し出すと、彼は嬉しそうにそこに手を重ねてくる。
ほんのりとした温かさが、体を巡った。
他人からどう思われていたかなんて知らないが、少なくとも自分はそう自覚している。自分以外はどうでもいい、なんて言うとナルシストみたいだが事実そうなのだから仕方がない。
その最たる例を挙げれば、全ての他人の顔が同じに見えるということだろうか。
他人の顔を見分けるなどということに脳が労力を使いたがらなかったからかどうかは知らないが、オレには誰も彼もが同じ人間に見えた。
別段それで困ったこともなかったし、これからもそうやって生きていくのだと思っていた。
だけど、
「水谷、君っ」
高めの声に名前を呼ばれて、くるりと体の向きを変える。
それは初めて出逢った、ヒトの形をした人間。
最初に出逢ったときの衝撃は、とても言葉では言い表せそうにない。
ついに気でも狂ったのかと思ったが、相変わらず彼以外の人間は同じ顔だった。
「どったの、三橋」
「あ、うん。あっちで、みんなが」
「そっか。わざわざ呼びにきてくれたんだ。ありがとー!」
「う、ううん!あの、一緒に・・・その・・・」
「なに言ってるの、当然当然!ほら、一緒に行こっ」
へらりと笑って手を差し出すと、彼は嬉しそうにそこに手を重ねてくる。
ほんのりとした温かさが、体を巡った。
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