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サモンナイト2より。
マグナ×リューグ。
マグナ×リューグ。
ぱらりと、本を捲る音だけが静かに響く。
リューグ。
そう名前を呼ばれて、文字を追っていた視線を上にあげた。
「なんだよ」
「うん、あのさ。お願いがあるんだけど」
「・・・お願い?」
思いのほか真剣な瞳とかちあって、どきりとする。
本当は怒鳴ってやろうと思ったのに、そんな顔されたらどうしようもないじゃないか。
結局先を促すしかなくなって、彼はこくりと頷いた。
「俺が死んだら、もう好きでいなくていいから」
「・・・・・・・は?」
いまの言葉は、聞き間違いであろうか。
自分がかなりの阿呆面をさらしているだろうことは間違いないのだが。
彼はもう一度、ゆっくりと繰り返した。
「愛とか恋とか、俺に対するそういうの忘れてくれていいから。死んだら、もういらない」
でも嫌いにはならないでほしいけどね、なんておどけたように続ける。
愛情はいらないのに、嫌わないでほしいなんてどれだけ調子のいいやつなんだ。
まあ、そんなことは分かっていたことだが。
時々彼は、とてつもなく不安定になることがある。
けれどどうやら仲間内でそのことを知っているのは自分だけで、
あの兄弟子さえも知らないということには驚いた。
「分かった」
やれやれと肩を竦めながら、短く返事を返す。
すると彼は、不満そうにむっと眉を顰めた。
何なんだ一体、自分で言い出したことじゃないか。
「そういう時って普通、何でとかどうしてとか聞くでしょ!?っていうか、聞いてよ!」
「はぁ?知らねぇよ。普通でなくて結構だっての」
「もう、リューグの馬鹿!!」
ああもう、面倒臭い。
折角の読書時間を割いて付き合ってやっているというのに。
マグナ。
名前を呼ぶと、不満げな顔が振り向いた。
「好きではいてやれないけど、忘れねぇから」
「へ・・・?」
今度は向こうの間抜け面が見れて、僅かに溜飲が下がる。
本を横に置いて、膝立ちで彼の近くまで寄って行った。
ぽんぽんと、彼の頭をたたく。
「ずっとずっと、覚えてるからよ。オレが、好きだったやつのこと」
知らず浮かんでいた笑みに、彼も泣き笑いのような笑顔を返す。
小さく名前を呼ばれて、ぎゅっと抱きつかれた。
ごめんね、ありがとう。
耳元で繰り返される謝罪と感謝を、彼の頭を撫でながら聞き続けた。
リューグ。
そう名前を呼ばれて、文字を追っていた視線を上にあげた。
「なんだよ」
「うん、あのさ。お願いがあるんだけど」
「・・・お願い?」
思いのほか真剣な瞳とかちあって、どきりとする。
本当は怒鳴ってやろうと思ったのに、そんな顔されたらどうしようもないじゃないか。
結局先を促すしかなくなって、彼はこくりと頷いた。
「俺が死んだら、もう好きでいなくていいから」
「・・・・・・・は?」
いまの言葉は、聞き間違いであろうか。
自分がかなりの阿呆面をさらしているだろうことは間違いないのだが。
彼はもう一度、ゆっくりと繰り返した。
「愛とか恋とか、俺に対するそういうの忘れてくれていいから。死んだら、もういらない」
でも嫌いにはならないでほしいけどね、なんておどけたように続ける。
愛情はいらないのに、嫌わないでほしいなんてどれだけ調子のいいやつなんだ。
まあ、そんなことは分かっていたことだが。
時々彼は、とてつもなく不安定になることがある。
けれどどうやら仲間内でそのことを知っているのは自分だけで、
あの兄弟子さえも知らないということには驚いた。
「分かった」
やれやれと肩を竦めながら、短く返事を返す。
すると彼は、不満そうにむっと眉を顰めた。
何なんだ一体、自分で言い出したことじゃないか。
「そういう時って普通、何でとかどうしてとか聞くでしょ!?っていうか、聞いてよ!」
「はぁ?知らねぇよ。普通でなくて結構だっての」
「もう、リューグの馬鹿!!」
ああもう、面倒臭い。
折角の読書時間を割いて付き合ってやっているというのに。
マグナ。
名前を呼ぶと、不満げな顔が振り向いた。
「好きではいてやれないけど、忘れねぇから」
「へ・・・?」
今度は向こうの間抜け面が見れて、僅かに溜飲が下がる。
本を横に置いて、膝立ちで彼の近くまで寄って行った。
ぽんぽんと、彼の頭をたたく。
「ずっとずっと、覚えてるからよ。オレが、好きだったやつのこと」
知らず浮かんでいた笑みに、彼も泣き笑いのような笑顔を返す。
小さく名前を呼ばれて、ぎゅっと抱きつかれた。
ごめんね、ありがとう。
耳元で繰り返される謝罪と感謝を、彼の頭を撫でながら聞き続けた。
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