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おおきく振りかぶってより。
水谷+泉。
ゆっくりと、波紋が広がる。
投げ入れた石は深く沈んでいった。
「オレっておかしいのかもしれない」
片手で石を弄びながら、水谷が誰にともなく呟く。
すでに波紋は静まり、常の穏やかさが戻ってきていた。
泉はぼんやりとそれを眺め、ちらりと視線だけを向ける。
「そんなの最初からだろ」
「まあねー」
反論が返ってくると思ったそれに、意外にも肯定の言葉を返されて。
驚いて軽く眼を見開くと、水谷が微かに微笑んだ。
「静かなものをみると、壊したくてたまんなくなるんだよね」
ゆっくりと吐き出された言葉は、しかしなんとなく自分に向けられたものではないと泉は感じていた。
かといって、独り言という感じでもない。
若干の間考えを巡らせるが、そのくだらなさにすぐに思考を打ち切った。
「なんでかな、よくわかんないんだけど」
彼の言葉は続く。
くすっと、見ようによっては可愛らしい、そんな笑みを浮かべた。
「ぐちゃぐちゃにして、なにもかも滅茶苦茶にして。オレの手で、壊したいんだ」
ポチャンと、手に持っていた石が投げ入れられる。
再び広がる、波紋。
それを満足そうに見つめる水谷は、なによりも静かだった。
投げ入れた石は深く沈んでいった。
「オレっておかしいのかもしれない」
片手で石を弄びながら、水谷が誰にともなく呟く。
すでに波紋は静まり、常の穏やかさが戻ってきていた。
泉はぼんやりとそれを眺め、ちらりと視線だけを向ける。
「そんなの最初からだろ」
「まあねー」
反論が返ってくると思ったそれに、意外にも肯定の言葉を返されて。
驚いて軽く眼を見開くと、水谷が微かに微笑んだ。
「静かなものをみると、壊したくてたまんなくなるんだよね」
ゆっくりと吐き出された言葉は、しかしなんとなく自分に向けられたものではないと泉は感じていた。
かといって、独り言という感じでもない。
若干の間考えを巡らせるが、そのくだらなさにすぐに思考を打ち切った。
「なんでかな、よくわかんないんだけど」
彼の言葉は続く。
くすっと、見ようによっては可愛らしい、そんな笑みを浮かべた。
「ぐちゃぐちゃにして、なにもかも滅茶苦茶にして。オレの手で、壊したいんだ」
ポチャンと、手に持っていた石が投げ入れられる。
再び広がる、波紋。
それを満足そうに見つめる水谷は、なによりも静かだった。
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